HIROMI そらをとぶ 

保育士 英語リトミック講師

最後の日に

終わったーーーーーー。

息子の4年間が終わった!
長かった。短かった。4年間が終わった。




最後、負けた息子は、悔しくてたまらなくて、涙が止まらなかった。



あの時と同じ。


初めて試合に出た時と同じ。



でも、違う。



あの時、自分の力を疑うことを知らなかった息子。自分はなんでもできると思って疑わなかった息子。だから、6年生に向かっていけた。だから、勝てなくて泣いた。



でも、今は違う。


自分の力を信じて、上を目指してやってきた中で知った現実。自分の力はたいしたことないんじゃないか。自分には出来ないんじゃないか。


それでもやっていく中での、理不尽な現実。心に迷いが出て、分からなくなっていく。


最後の最後まで葛藤し続けて、最後の最後に、自分の力を出しきることが出来なかった。


相手の理不尽に怒り、自分の力不足に落ち込み、涙が止まらなかった。



今、息子の中で、何が残っているのだろう。




私が見てきた4年間。ひとつひとつ、確実に前に進んでいた息子。ある時、立ち止まって、立ちすくんだ息子。それでも、少しずつ少しずつもう一度進み出した息子。

最後の最後に、自分の力を出しきれなかった息子。でも、それまでにたくさんたくさん跳び跳ねて、たくさんたくさん拳を突き上げてきた息子。


今、息子の中に確実に残っているものがたくさんある。今、息子には見えていないかもしれないけれど、確実につかんだものがたくさんある。


きっとこれから、この先、やってきたことを知ることができるはず。



息子、ありがとう。たくさんたくさんありがとう。