HIROMI そらをとぶ 

保育士 英語リトミック講師

日本からケニアへ

親しい友達が帰国した

5年近くの間
家族のように
付き合ってきた
彼女

一緒に仕事をし
一緒に遊び
一緒に賛美し
一緒に生活をした

たくさんの時間を
一緒に過ごしてきた

一人で買い出しをし
一人でご飯を食べ
一人で片付けをする

運転をしながら
最期に彼女を空港へ
送って行ったことを
思い出して涙が出る

二人とも黙っていて
彼女が
なんで喋らないの?
と笑って
私がなんでかな?
と笑って

このまま空港へ行かず
うちへ連れて帰りたい
と私が言って
二人で笑って

最後の一年間
できる限り会って
できる限り笑って
できる限り普通に過ごした

悲しさを感じたくない
心を整理しながら準備した

帰国2週間前
夜中に電話があり
救急へ連れていったら
盲腸だった

車のなかで彼女が
You're a friend indeed.
と私に言う
本当の真の友達と

点滴をしながら
手がしびれてるというので
手を撫でると
安心した顔をしていた

帰国までの2週間は
通院と引っ越しの片付けと
色々な書類の準備と
解約の手続きをしながら
何もなくなっていく部屋で
レジャーシートを敷いて
お弁当を食べて
疲れたらごろりと
寝転がってお昼寝して
掃除をして

来客が次々と彼女に会いにきて
彼女との別れを惜しんで
友達の多さにびっくりして
彼女の人柄なんだなと思って
プレゼントが多くて
スーツケースに必要なものが
収まらなくて悪戦苦闘して

ついに空港へ着いてしまい
ああいよいよだなと思っていたら
英語が分からないスタッフが対応して
書類の確認に一時間近くも足止めされ
きちんと揃えていたのに
不備があるようなことを言われ
出発まであと15分を切ってやっと
手続きを終えてくれた

もう飛行機に乗せてもらえないのかと
ヒヤヒヤして別れを惜しむ間もなかった

たくさんの人に囲まれて
I love you!というみんなの声の中
笑顔でゲートへ向かい
一瞬だけ口をきゅっと結んで
ゲートをくぐったね
振り返らなかったね

お互い泣かなかったね
悲しい気持ちには
なりたくなかったからね

静かな時間が戻ってきて
しみじみ振り返って
始めて会った日のことを
思い出したり
少しケンカをしたことを
思い出したり
ゆるりと過ごしたことを
思い出したり

1年前にコーヒーを飲みながら

言っておくね
たぶんあと1年で
国に帰る
大丈夫まだ1年ある
いっぱい会おう

散歩して川辺でお弁当を食べて
最期に一緒にここへ来れて
良かったと話して

ああ1年
終わってしまったなぁ

Thank you so much for all the help and friendship. You will always be close to my heart .

彼女が飛行機の中から
送ってきたメッセージ
遠くへ離れてしまったけれど
心は繋がっていける

彼女の幸せな毎日を
祈っておこう

10年近くぶりに戻った母国は
いかがですか?
空気はどうですか?
ご飯はどうですか?
おうちはどうですか?

必ずいつか会いに行こう

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